なぜ新入社員は入社後3年以内で退職するのか? 転職の動向は?

3年以内に新入社員のうち約30%が退職! その原因と理由

これまでの統計から見ると、一般企業や事業所に入社した社員の中で、ほぼ3割もの人が入社してから3年以内に退職しています。

一生懸命頑張って就職活動に励んで、高い競争率を勝ち抜いて憧れの企業に入社したものの、理想と現実とのギャップに悩み、最初のうちは新しい職場環境になじめるように努力したが、人間関係や仕事の内容など自分に合わないと思い悩み、迷った末に3年以内で退職するケースが後を絶ちません。

職場環境や職種、ジャンル、スキルなどに違いがありますので、退職する理由は人それぞれですがその原因について迫ってみたいと思います。

退職のおもな原因として仕事が合わない・きつい・やりがいや楽しさが感じられない

どんな仕事をしていても、誰でも1度や2度は「辞めたい」「転職したい」と考えたことはあると思います。

転職に関連したあるサイトで、「企業に入社してから、辞めたい!転職したいと思うのはどんな時?」といったテーマで、インターネットによるアンケートを集計したところ、多くの人が「仕事の面白さが感じられない」「きつい」と答えた人がいずれも全体のうちの約4割でした。

この他には「勤務時間が長い」と答えた人が約33%、「福利厚生や給与・ボーナス」など、待遇面での不満が原因で辞めたいと答えた人が約30%、「社内の人間関係や雰囲気になじめない」と答えた人が約28%という結果でした。

どの企業に入社しても、100%満足がいくものではなく、誰でも何らかの不満を抱えることはあると思いますが、この後に何度か同じ内容でのアンケート集計をしたところ、やはり上記とほぼ同じような結果でした。

このデータから見ると、入社してから3年以内に退職したいと考えている社員は、全体のうち約3割に達していることがわかります。

入社前に自分が思い描いていた理想と、入社してから現場での仕事とはギャップを感じている人も少なくないようです。

あこがれの企業に入社したのに、職場での人間関係がうまくいかなくて悩んだ末に、入社後3年以内で退職する人も多いようです。

あまり理想ばかりを追い求めるのではなく、与えられた職場環境の中で、自分の持っている能力やスキルを活かせるようにしたいものです。

企業の経営方針や職場環境が合わないことが原因で新入社員の3割は退職するケースも

自分が望んで入社した企業なのに、3年も経たないうちに自己退職するケースが急増しているようです。
その理由・原因として、「仕事のやりがいや面白さが感じられない」、「毎日仕事がきつくて、体力も気力もついていけない」などが挙げられます。

高い競争率を勝ち抜いて、希望する企業に入社してもそこがゴール地点ではなく、そこからが本当のスタート地点です。
企業にはいくつかの部署がありますが、自分が希望していた部署に配属されるとは限りません。

入社して、自分が希望する部署に配属されたとしても、職場での人間関係になじめない、仕事が合わない、毎日残業が多くて仕事がきつい、飲み会などのお付き合いが多いなど、ミスマッチな部分が多いことが原因で、退職するケースも増えています。

就職試験を受けてから、運良く内定通知を受け取った後は、その時点で就職活動を終えるので安心すると思いますが、その後も企業の詳しい内容について、しっかりとリサーチして情報収集はしておきたいですね。

とくに、ここ数年の間に全国的にブラック企業が急増している状況ですから、内定通知を受け取ったからといって安心できません。
他の学生たちよりもスピーディーに就職が決まったとしても、入社する企業がブラック企業でそのことを知らないようでは、入社後が不安です。

多くの新入社員を募集して入社させて、使い捨てされる社員も増えています。
このようなブラック企業が急増した原因としては長年の不況が挙げられますが、就職が決まったらほとんどの人が正社員として入社します。

求人情報に掲載されていた勤務条件とは異なり、基本給が安くてサービス残業が多く、社員が退職してもサポート体制が整っていないブラック企業が増えているので、注意が必要です。

入社した企業が「ブラック企業とは知らなかった!」というケースも多く、就職活動を失敗に終わらせないためにも、入社後に退職する新入社員が多いかどうか、企業の経営方針や社風、口コミ評価などもしっかりリサーチしておかなければなりません。

入社後3年以内に退職する社員の不安材料とは

入社後3年以内に退職する社員は、全体のうちの約3割と言われていますが、残りの約7割の人は「退職したいと考えたことがない」というわけではありません。

あるウェブサイトで新入社員に対してアンケートを集計した結果、新入社員全体の中で約65%もの人が、仕事を今後続けていくことへの不安を感じていることがわかりました。

アンケート集計の結果を見ると、「今の仕事を続けていけるかどうか不安に感じる」と答えた人が全体の約6割にも相当します。

それ以外には、約55%もの人が「会社の先輩との人間関係に不満を抱えている」と答えており、会社への不満を抱えている人は約37%、「入社前と入社後の理想と現実とのギャップが大きい」と答えた人は約36%、「会社の同期社員との人間関係に悩んでいる」と答えた人が約27%という結果でした。

就職が決まった時は、誰でも希望に満ちあふれていると思いますが、いざ入社すると、仕事を覚えるまでに時間がかかり、上司や先輩、同僚との人間関係や職場の雰囲気、自分がやりたいと思っていた仕事とは違い、与えられた仕事が難しい、やりがいが感じられないなど、自分が思い描いていた理想と現実のギャップがあり、仕事を続けることに不安や不満を感じている新入社員は実に多いものです。

このままずっと、このような考えが変わらないのであれば、入社後3年以内に退職する人も多いようです。

新入社員が3年以内に退職した後、転職が困難に! その理由とは

新入社員の多くは職場に対して何らかの不安や不満を抱えており、約3割の新入社員が3年以内に退職、その後は転職活動をしています。

ここでは、入社したものの、すぐに退職する新入社員が、その後どのような経過をたどっているのか、その後の状況について注目したいと思います。

入社してから早いうちに退職した人の話では、「学生時代に取得した資格がとくになく、パソコンのスキルや資格もなく、経理の仕事で役に立つような簿記の資格もありません。

「資格やスキルでなくても、転職できるかどうか不安に感じる。」「入社してすぐに退職したものの、転職先を探すのにどのような仕事が自分に向いているかわからない。」など、さまざまな理由で不安を抱えているようです。

とくに長年の不況の影響で、正社員を募集する企業が少なくなっており、採用されてもブラック企業である可能性もあります。

まさに就職難の時代ですが、採用されにくい現状の中で、入社後3年以内に退職すると、今後は採用されにくい理由と原因について、考えてみたいと思います。

入社後3年以内の退職では実務経験が少なく、ノンキャリアと判断される可能性

入社後3年以内に退職する人が増えていますが、次の転職活動がなかなかうまくいかなくてあせる人も多いようです。何社か応募して面接を受けたものの採用されない、その原因・理由として、社会人としての経験不足でノンキャリアと判断されることが挙げられます。

一般企業の多くは、入社後3年以上の勤続年数のある人のみが、「キャリアがある人」だと判断されます。派遣社員として働いている人が、正社員に昇格するケースも増えていますが、3年間はみっちり実務経験を積んでから昇格するのが一般的です。

そう考えると、新入社員が3年以内に退職した場合は、キャリアがないものと判断されることになります。

入社してもすぐに退職するものと判断されることも

新入社員が3年以内に退職して、その後転職活動をしても落とされる原因として、「これまでの職務経歴を見ても、以前の職場で3年も経たないうちに退職したので、うちの会社に入社しても長続きせずにすぐに辞めるだろう。」と、人事担当者は判断するからです。

以前働いていた会社をすぐに退職したのに、新しい職場で長続きするとは考えられにくいですね。
採用する企業側としては、入社する社員についてなにか不安材料があれば、戦力にならないわけです。

ミスマッチで3年以内に退職する新入社員は約3割! しかし退職後の転職活動はそう甘くない

新入社員の約3割もの人が、さまざまな理由で入社後3年以内に退職していますが、その後の転職活動についてはどのような感じなのでしょうか。

近年は、終身雇用制を導入する企業が減少している状況の中で、早いうちに転職してスキルアップをしてキャリアを積む時代になり、働く人の意識や価値観が、従来とは大きく変わっているようです。

3年以内に新入社員が退職したからといっても、必ずしもマイナスイメージになることはありません。
むしろ、前向きにキャリアアップ・スキルアップするためのステップとして、退職するケースもあるのです。

とはいっても、新入社員が早い時期に退職する場合は、その時の感情のおもむくままに一方的に退職するのではなく、退職した後のほうが人生先が長いのですから、今後自分がどうしたいのか、身の振り方をよく考えておかなければなりません。

転職活動をスムーズにするためにも、退職する時期はいつ頃が良いのか、退職届けの書き方など、社会人としてのマナーをきちんとわきまえた上で、円満に退職するための知恵も必要ですね。

そして、転職する目的をはっきりと明確にすることが肝心です。
入社後3年以内に退職したいと考えているなら、これまでに紹介したような入社後3年以内の新入社員が採用されにくい理由があるにしても、これを十分にクリアできるほどのしっかりとしたスキルを身につけて、気持に余裕をもって転職活動に励むべきでしょう。